はいさーい
現場担当の宮城です
なんと八月があと一週間で終わってしまいます!
秋になり涼しくなるのは大歓迎なのですが寂しいですね
今回ちょっと変わった出来事があったのでご紹介いたします
このブログを読んでくれている方ならお分かりかと思いますが
タツノオトシゴはオスが妊娠・出産します
ぷくぷくに膨らんだお腹にたくさんの稚魚が入っています
ちなみに写真の子はあまり大きくないのですが毎回400~500匹の稚魚を産んでいます
体が大きいほど多く稚魚を蓄えることが出来るのですが
ある日凄く大きいお腹のオスを見つけました
なんだか様子がおかしい!
この大きさなら1000匹以上は蓄えているはずですが
タツノオトシゴらしからぬ姿勢をしていたので
もしやと思い手に取ってみました
手を離すと水面にぷかぷかと浮いてしまいます
どうやらお腹に入っているのは稚魚ではなく空気のようです
浮力の調節が上手く効かないので止まり木に首元を引っかけていたんですね~
これはタツノオトシゴ特有の症状で、育児嚢を持つオスにだけ多く見られます
どういうわけか空気が入ってしまい、上手く泳げなくなるんですよね
そのまま放置していると上手く餌を食べられずに弱ってしまうので
人間の手で空気を出してあげる必要があります!
育児嚢の入り口を開いて、同時に膨らんでいる部分を押してあげます
すると・・・?
これでスッキリしました!
この症状は水深が深かったりストレスの少ない環境だと発生しにくいと言われていますが
実は詳しいことは分かっていません
他にも皮膚に気泡が出来るガス病という病気もあってこれがま~た厄介!
この半年間で海外の論文等たくさん読みましたが
詳しい原因と根本的な解決方法は分かっていないのが現状です
世界中でタツノオトシゴの養殖・研究は進められていますが、
稚魚の初期生残率の他にも病気がネックのようです
ホント知れば知るほど不思議な生き物です
今回もここまで読んで頂き本当にありがとうございました!
来週でついに研修も終了!
少し寂しいような気もしますが頑張ります!